要約アウトプット【 売上を減らそう。 中村朱美】
* 売上を減らそう。
** 著者:中村朱美
出版日2019年06月17日
ジャンル:イノベーション
売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放(ライツ社)
国税局発表の
民間給与実態調査
の発表によると
業種別の平均年収で
宿泊業・飲食サービス業は
最も低い253万だった
人手不足、過重労働
それでいて賃金は上がらない
これが飲食業界の現実だ
売上を上げようとすれば
利益率の高いアルコールを販売
それには夜間の営業が必要
営業時間が長くなり
長時間労働へと繋がる
佰食屋はサービスを
極限まで絞ることで
売上を上げている店だ
「100食限定」は
サービスを絞り
それ以上の売上を
諦めることだ
これにより想像を超えた
ブレイクするーが
生まれている
まずは従業員が
早く帰れること
佰食屋の営業時間は
11時から15時頃まで
最長でも4時間で
100食を売り切る
そのため正社員も
17時45分には
帰ることができる
正社員は自分で
勤務時間を
きめることができ
子育てや介護など
自分の状況にあわせて
働くことができる
毎日を丁寧に暮らしたいと
願う人は多いが
そのためには
物理的な時間が必要だ
心の余裕と時間は
ベーシックインカム以前に
人生において
保証されるべきである
整理券配布
100食限定という
ビジネスモデルは
フードロス削減にも
効果的だ
電話やインターネットでの
予約は受け付けず
それは無断キャンセルを
減らす効果がある
フードロスが少ない分
食材の質にお金をかけられる
また佰食屋には冷蔵庫がない
冷凍すれば牛肉の質が落ちる
毎日その日に使う分量だけ
仕入れしている
それができるのも
100食だからだ
佰食屋の原価率は
約50%と常識破り
同じものを京都や大阪でと
考えると1.5倍
東京では2倍はするだろう
それを可能にしているのが
部位を無駄なく使い切る工夫
通常使える部分は75%程と
言われるところを
90%を食材として
使用している
100食という
上限があるからこそ
上質な肉を使い
手の混んだ調理法で
品質の高い商品を
提供できるのだ
この商品力があり
おのずとお客様のなかで
口コミが増える
広告費も不要だ
経営自体は
非常にシンプルである
佰食屋の採用基準は
今いる従業員と合う人
他の企業で好まれる
スキル、アイデア、経験
コミュニケーション力を
必要としない
メニューは
たった3つだし
仕事もシンプル
100食限定だから
呼び込みもない
毎日言われたことを
真面目にこなして
丁寧に接客できる人こそ
佰食屋にとっての
仕事ができる人なのだ
その結果
佰食屋では様々な
背景を持ったひと
つまりマイノリティの
人たちが活躍している
子育て中のシングルマザー
障害者、留学生、高齢者
一般的な職場で
理不尽な扱いを受けがちな
人材だが、苦労を積んできたこそ
他者にも優しく
できる人が本当に多い
佰食屋は2017年に
真・ダイバーシティ
経営企業100選に選ばれた
ただそれはいいと思った人を
採用したらたまたま
そうなったのだ
たしかに
マイノリティ人材を
採用すると
イレギュラー対応は増える
しかし本来
どのひとにも違いがあり
少しずつフォローし合えば
うまくやっていける
多様な従業員を採用すると
外国人のお客様や障害者など
多様なお客様にも
対応できるのだ
今の時代
労働人口減少
可処分所得は減り
景気に関わらず生活は苦しい
このような状況で
前年対比増をめざし
つづけること自体が
ナンセンスだ
著者の願いは
売上を上げなければ
というマインドから
従業員全員を開放すること
会社や経営者の機嫌取りでなく
もっと楽しく働けて
お客様に喜んでもらえることに
取り組んでもらいたい
そう考えている
著者は本書で
このように語っている
「100食以上売ったら」
「夜やったほうが儲かるよ」
たしかに売上は上がるでしょう
でも働く時間は増えるのに
給料はあまり変わらない
会社が儲かっても
社員が報われないのはおかしい
従業員に無理な働きを
強いることなく
働いた分をしっかり評価して
給与にも反映する
こうした理想の
組織の裏には
従業員を
大切にしたいという
著者の願いが
込められている
売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放(ライツ社)
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