要約アウトプット【 弟子藤井聡太の学び方 杉本昌隆】

* 弟子藤井聡太の学び方

** 著者:杉本昌隆
出版日2018年02月15日
ジャンル:自己啓発

 

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弟子・藤井聡太の学び方 (PHP文庫)

 

藤井氏は幼い頃
対局で負けると
日がついたように
大泣きしたそうだ

練習将棋でも
個人的な将棋でも
関係なし

藤井氏は大差で
負けているときでも
最後まで決して諦めない
とことん勝負にこだわる

大事なのは敗因を見つけて
それを忘れないこと
将棋は相手がうまいから
負けるのではない
自分がミスをするから
負けるのだ

勝負のついた後の
感想戦で相手と一緒に
それを追求するのだ


将棋のプロに
なるためには
プロ養成機関である
奨励会への入会が必要だ
その受験にあたっては
プロ棋士の師匠が必要になる

そのときに
声がかかったのが
著者ということになる

奨励会に入った後も
プロになるための道は
依然として厳しい
原則として26歳までに
四段になれなければ
退会しなければならない

プロになれるのは
全体のわず
か2割り程度だ

四段になると対局料や
賞金などの収入が
得られるようになる
逆に三段まで
は無給どころか
会費を払わなければならない
本当に厳しい世界なのだ


最善手を研究する将棋を
詰将棋という
これはいわゆる
基礎トレーニン
あらかじめ
用意されたパズルで
最短で勝つための
道を考え
一人で解くのだ

正直勝つことだけを
考えれば
戦術書で新しい戦法
を覚えたほうが
よっぽど実践的だ
しかし藤井氏は
時間さえあれば
一心不乱に詰将棋
解いていたという

そうした経験は
読みの原動力となり
現在のまっすぐに
勝ちに行く正攻法の
戦い方に影響を与えている


将棋は歩からという
歩は力こそ弱いが
歩がなければ自陣が
むき出しになる
ある意味で最も弱い駒は
同時に最も大事な
駒でもある
歩をうまく使えれば
将棋は強くなる

組織に当てはめて考えると
歩は若手や新人だろう
和は多いけれど
そこまで戦力ではない
しかし力のある
経営層だけでは
会社組織は機能しない
熟練度は低くても
和は多く小回りの効く
若手の活躍があるからこそ
その上の立場の人達が
動きやすくなる

桂馬は組織に例えると
たために物事を見る
個性的な人材とも言える
守備や組織防御には
大して役に立たないが
こうした人材を活かすのが
リーダーの腕の見せ所だ

角は協力だが
真っすぐには進めない
角と桂馬は弱点が
はっきりしている
その分使い勝手は悪い
だが使い方によっては
誰にでも使いこなせる
最強の飛車をも凌ぐ
藤井氏は桂馬と角の
使い方が抜群にうまい
攻撃の主軸に
していることさえある
そこには詰将棋
鍛えられた発想が生きているだ


藤井氏は将棋の才がある
著者はひと目見たときから
ズバ抜けた才能を感じたという
だが初段の頃は
妙手や新手を指す一方
その自らの鋭い手によって
転んでしまうこともあった
だがそうした欠点もあるほうが
むしろ才能は
伸びやすいと著者は言う

何事も平均的にうまく
水準以上に結果が
出せるというのも
立派な個性だ
しかし器用すぎるあまり
ほんにんすら
自分の持っている
才能に気づかない
ケースがある
指導する側からしても
その子の得意なことが
分かりづらい

一方大きな欠点が
あるタイプは
それ自体が
大きな個性だ
短所と長所は
表裏一体
人の短所が
わかればそこから
長所も見えてくる
何が自分の長所かを
考えることが
自分の才能を
見つけ出す第一歩になる


著者が四段に
なるかどうか
という時期
理想的な
環境を求めて
大阪に出た
そのことで
以前よりも
3倍将棋を
さすことが
できるようになった

ところが結果は
以前よりも
振るわなかったのだ
理想の環境を
手にしたことに満足して
勝負に臨む
真剣さが弱まったからだ

自由に使える時間が
たくさんあれば
おのずと結果が
出るというわけではない
制約があるからこそ
限りある時間の中で
結果を出そうと集中し
それが結果につながる


将棋の世界で
兄弟子の存在は
弟弟子にとって
よい刺激になる

年長者のなかには自分より
弱いものと指すことは
時間の無駄
というものもいるが
弟弟子と指すことで
ハッとさせられ
る気付きもあるという

人は年齢や経験を
重ねると
いろいろなことが
わかってくる
まだ終わっていないこと
に対しても
早々と結果を出し
て諦めてしまうこともある
だが将棋では
まだ負けが決まってない
段階で無理そうだ
と考えていると
たいていそのとおり
に物事が進む
そう思った時点で
負けているのだ

若い弟子の場合
技術は未熟ながらも
最後まで
諦めず食らいついてくる
その一途な闘志に
こちらは心を揺さぶられる
それだけでも
十分に得られるものはある

 

 

弟子・藤井聡太の学び方 (PHP文庫)

 

 

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