要約アウトプット【 本屋、はじめました 増補版 辻山良雄】

本屋、はじめました 増補版

著者:辻山良雄
出版日2020年1月10日
ジャンル:企業・イノベーション

 

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著者は本屋を開くという目標に対して
どうすればいいかを考え
一つ一つ積み重ねてきたそうだ

予備校に通う電車で
文庫本を読むことが習慣となり
本の楽しみや書店で
過ごす楽しみを覚えたそうだ

大学入学とともに
上京すると
大学の授業よりも
界隈の古書店
リブロ池袋店などの
書店に通っていた

本が売れていく雰囲気などを
感じつつ本のある空間にいることが
自然に好きだったこともあり
就職先は書店に決めたという
それがリブロだった

リブロ入社後は
各地の店舗をめぐり
順調にキャリアを積んでいった
担当した店舗で
ジャンル横断棚を作ったり
3.11のフェアを開催したりした

書店の店頭は時々の世相や
流行する考えなどが反映されるが
そこに個人の考えが入ったほうが
面白くなるという革新も
リブロ時代の経験から得たものだ

開業準備として
やるべきことはたくさんあるが
思い立ったらすぐに
始められることがある
それは事業計画書をつくることだ

物件を探しているときに
作った事業計画書は
あとあと物件の競業時や
取引先や銀行と口座を開いたり
したときに役立ったという
また事業計画書を作って
周りの人に見せることで
いろんな意見を
もらうこともできたという
それをもとに作りたい店舗の
輪郭も定まってきた

店をやる時最も重要なのは立地だ
著者も様々な場所をロケハンした
悩んだ挙げ句
自分たちがいて無理がなく
本を大事にするような空気の
あるところだと感じた場所にした

店と客との対話が成り立ちやすいような
落ち着いた感じや
商売として成り立つだけの
人通りの多さもあるそんな場所だ

店の名前は
店の内容を盛る
うつわのようなものだ
良い器のように
邪魔はしないけれど
短くてで覚えやすい
言葉を探した
それがTitleだ


物件が決まってからは
内装工事と商品の準備を
並行して行っていった
本の仕入れは
ベストセラーを混ぜつつ
ある価値観で統一された
品揃えを核としていくことにした

逆に言えばベストセラーであっても
自分の店においてある姿に
リアリティを感じられない本は
外していった

2016年1月10日
新刊書店Titleが開店した
ブログなどでの事前の
ファンづくりが功を奏して
開店前には行列ができた

開店景気の後は
たいがいの店では
売上が落ち着くが
売上が悪い時期に
どんなことをするかで
後の展開が違ってくる

開店後の2ヶ月くらいから
根気よく本の紹介をし続け
いろいろなメディアにもでた
そうすることで
コアな本関係者以外にも
一般のお客様が増えたという

著者は開店当初から
ウエブサイト上につくった
毎日の本とうコーナーを更新し
ツイッターにその一部を
のせることを続けている
遠方からそれを見たかたが
足を運んでくれることもある

TitelではPOPというものがない
店内が狭いため本が
見えづらくなるからだ
また本より大きな声で
語りかけるようなPOPは
店のトーンもかえてしまう

本には一冊一冊声があるという
静かだが強い声を持った本は
少し前に発売された本でも
少しずつ売れていく

Titleは小さな空間なので
意識せずとも会話が生まれ
本についての話が
購入に繋がることもよくある
目指しているのは
緊張して店に入ってきた人が
接客をすることで次第に
リラックスしていき
より多くの本を
手にとるようになる
そんな接客だ


インターネットが普及し
本はどこで買っても同じとは
よく言われることだ
しかし著者は
どこで買っても
同じではないと考える

本の価値を場の力で
引き立てればその本は
買った店とともに
記憶に残る一冊になる

情報技術が発達し
世の中がさらに便利に
なったとしても
人の感情を動かすのは
人の手が感じられる仕事だ

 

 

 

 

 

 

 

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